日本では約10%の学生が、大学を中途退学している、といいます(2008年の読売新聞の調べ)。さらに、高校、専門学校も合わせると、中退者の数は、年間12万人にものぼるといわれています。

 

 現代の日本では、新卒一括採用がほとんどであり、中退者にとって正規の職に就くことが困難な状況になっています。大学卒業−就職というルートから外れれば、その後も一貫して非正規労働に従事する割合が高いのです。逆に、ニートの約3割は、大学や高校、専門学校などの中退経験者という調べもあります。

 

 けれども、その数値が増えているということは、考え方によっては中途退学をしてしまった若者にとって、好機である、ともいえます。現在のアルバイトやパートの現場では、中退者の割合が少なくない。つまり、雇用の側も「中退者だから」と特別視することもなくなっている、ということです。

 

 さまざまな理由で学校を辞めてしまったことが、たちまちにいい加減な勤務態度を意味するわけではないことを、理解してくれている人も、確実に増えていると考えられます。職を探そうとする人も、中退したことを引け目に感じる必要はありません。積極的に自分の出来ることをアピールし、さまざまな職場を経験することで、自分にできることを増やしていけばいい。

 

 そうしてそのことが、あとに続く中退者を応援することにもなっていくのです。道はひとつではない。新卒一括採用の枠の中にしか人材がいないわけではない。ひとりひとりの働き方が、それを証明できるのです。


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